「この占い師風情が!」といわれた私が得たものは大きかった。
こんばんは。しぶーい時間に更新しております。
タロットのかげした真由子です。
今でさえ、こうやってタロットの先生なんてやらせていただいておりますが、私、かなり占い師としては「?」だったと思うんですよね。
なんだか少し筋から外れた占い師道を歩いてきた気もします。
でも、誰よりも占いの現場にこだわりつづけてきたのも事実です。
のはずなのに・・・
まじめにやってきたハズなのですが、占い師時代は失敗多いですけどねーーーー。
(それもみんな講座のネタさー♪)
さて、そんな私、何年前だったか・・・大阪のミナミで占い師として働きはじめた頃の話しです。
私が最初に所属したお店は1号館と2号館があり、2号館につとめていました。・・・とはいえ2号館は私ひとりが待機しているというお店でした。(現在2号店はクローズしたそうです)
法善寺の近くでいわゆる繁華街でした。
土地柄、様々なお客様がいらっしゃいます。しかも店構えがわかりにくい店だったせいか、よく酔っ払いのおじさまがフラっとお店をおとずれます。
そういうお客様は、私の顔を見るなり開口一番、「占い師さんはどこ?」とお尋ねになるのでした。(^^ )
ははは。私、見た目が全くといって良いほど、今以上に占い師じゃなかったので受付か待っているお客さんに見えたのでしょうね。無理もないです。貫禄もないし、神秘的でもないし。(笑´∀`)
そして、お客様の目から見て、占い師には見えない私は、は「あ、私が占い師ですよ。どぞどぞー。」と気さくに声を掛けつつお席にご案内するのです。
すると、うっかりお店に入ってしまった、さほど占い自体に興味の無いおじさま達は色々、ソファにすわられご相談事をお話しくださいます。中には少年時代からのお話しになることも。(これはこれでおもしろいのです。)
そして、一応占い師ですし・・・色々、タロットをあれこれ広げながらお話しはさせていただくわけです。
そういった方は別に占いやアドバイスを求めてらっしゃるわけじゃないんですよね。いわば水商売のお姉様のいらっしゃるお店にいくのは敷居が高いので、占い師のところへくるっていうノリなんです。
有る意味、敷居の低さ満載なワケです。
いや、これはなかなか良いポジションじゃん…と思ったものです。
で、そういうおじさま方は、おっしゃいます。
「まあ、占い師のあなたに話してもわかんないだろうがね・・・この占い師風情がっ。」
と。
(でも、おじさま・・・あなたココに座られてかれこれ2時間ほどですが・・・)
まあ、なんにせよ、「占い師風情」という言葉に射貫かれた私なのでした。あまりにもツボに入ったのでその方に「いやあ、その表現!だいぶ美味しいですね。いただきます!」
と真面目に反応しちゃったぐらいです。ほら・・・少し見下されている感じもしますが、少し粋な響きもあるしね。(自虐ネタじゃないですよ)
要は、私、そのお客様達を通して私、「占い師っていいお仕事だな」って思ったんですよね。敷居が低いって最高って思いました。だってね、そのおじさま達、「敷居の低い占い師」という印象があったから、2時間も色々話してくれたんですよ。
もちろん私がカウンセラーさんでも良かったのかもしれません。でも、たぶんそのようなおじさま型は「カウンセラー」という言葉は知らないんですよ。だからその人達にとって私、「占い師でよかった」と思ったもんです。
私が務めていた、占い店があった法善寺横町の近くって、本当に色々な人達が立ち寄ってくださる場所でした。
いつも出勤前に必ず寄ってくださる宗右衛門町の風俗のお姉様がいらっしゃったり、毎週見た夢を話しに来てくださるサラリーマンの方がいらっしゃったり、「占い師風情が」とぼやく、はしご酒のおじさまがお話ししにきてくださったり、「またリストカットしちゃった」という恋愛に悩むお姉様がいらっしゃったり、
いやあ、驚くこともままありましたが、そういう人達がひとときでも楽ちんな表情になってくださるのが嬉しかったです。
その頃は、セラピストではなかったので「この人の問題はどこから来ているのか?どうすれば問題は解決するのか?」なんて分析せずにただそのままを受け入れることしか出来なかったんですね。
でも、それでも毎週、何かを求めて来てくださっていたわけです。
私が思うに、その方々が私の元を訪れて得たかったものは「未来への信頼」だったように思っています。
未来を観るプロの占い師さんが「あなたの未来は大丈夫」っていってくれるんだから、「私は大丈夫」と・・・私が広げるタロットを眺めつつ、そういったことを確認にする為に来ていただいていたようにおもいます。
そこで今の私のタロットのコンセプトも出来上がったような気がします。
タロットのシンボルをいったんばらして、組み直して・・・その方の未来のイメージを具体的に言葉にして投げかけるノウハウもそこから生まれました。
「思ったように進まない未来」
を表すカードは
「時間が薬だからね!」と伝えましたし、
「八方ふさがりで前が見えない未来」
を表すカードは
「ちゃんと助けて
って誰かに言えたら拓ける未来があるよ」と
「不安な気持ちから彼氏とケンカしちゃう」
を表すカードは
「ちゃんと自分の淋しい気持ちを正直に話すときっと彼はわかってくれるよ」と
といった風に伝え続けました。
これ、カードを良い風に解釈しているだけじゃん?って思うでしょう?
でもそうじゃないんですよ。
本来タロットに吉や凶はないんです。吉や凶になるとしたら、それは読む人間の「捉え方次第」です。でも、そこにその人の問題が現れているのも経験上、確信しています。
問題は「どんなことが起こるか?」かじゃないのです。
ちゃんとその人が問題と向き合えればいい
という確信がお客様との関わり
の中でありました。
だから、そういう祈りを込めて、シンボルの解釈はそのままに、その方が課題と向きあえるビジョンがイメージ出来るような解釈を投げかけ続けていました。
「占い師とはこうあるべき。」には色々な考えが合って良いと思います。
そして、私にもあります。
占い師はその人の未来の信頼を取り戻す役割を持っていて欲しい、とこの法善寺の占い師時代を振り返って思います。
大なり小なり誰でも未来は未知の世界なので不安です。良いことばかりだといいけど、そう思えないときもあります。漠然とした不安を山ほど抱えている方もいらっしゃいます。そして、そういった不安な気持ちを和らげ、未来への信頼を取り戻すサポートが出来るのは、未来を観察するプロである占い師さんであることが多いのです。
私はそれを体感していたので「占い師風情」といわれながらも、ほくそ笑みつつ、私の前に座られる方に未来のビジョンを言葉にして投げかけ続けるのが楽しくて仕方がアリマセンでした。(たちわるい?)
占い師さんって、うっかりこういうことできちゃうんですよ。
人は人として生まれて来たからこそ、いつか朽ち果てる肉体を失う不安を感じ、変わり続ける世の中に恐怖や不安を感じます。
大昔のブログ記事のために描いたイラスト↓
不安になることは決して悪いことではないとも思います。
でも、ふと不安になったときに「未来は信頼できる」という事を思い出して進むのと、そうでないのとでは、人生随分変わってくると思いませんか?
占い師さんは、そういった人が持ってしまう、未来への不安と信頼の間を取り持つ役割を担えるし、そのようなことを大事にしたいなと思うのでした。
「占い師」というと,浮き世離れな感じがするし、怪しいと思われてしまう、かもしれません。
「占い師」と名乗ることに躊躇する方のご相談もよく受けますし、タロット占い師として占いの館に勤務されていつつも、「私は占い師とは思われたくないのです」てな占い師さんにもお会いしたことがあります。
私としては…
「占い師もカウンセラーもいいですよね。カード占い師とカードセラピーどっちもステキですよね。」としか言いようがアリマセン。
うん、どっちでもいいよねーーーと思います。
(適当ですいません。。。)
要はあなたがそのツールや立場を通して、伝えたいことが伝われば良いんじゃないかなーと思います。
お読みいただきありがとうございますっ。
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