違和感がないって、すごいことなんだ

2016年7月28日

何気なく普段読む本の文章とか、なにげなくラジオから流れる音楽ってね、自然に読めたり、聴けたりしませんか？

ひっかかりなく楽に読めたり聞けたりする。

「プロが作っているんだから当たり前」

ええ、そうかもしれません。

でも、それってすごいことなんです。

先日、音楽バンド「コズモクダカ」で、みんなで音を合わせていて、みんなの音がシンクロした瞬間があったんです。

いわゆるゾーンに入った状態で、違和感なく演奏が続いたんです。

いわゆる、これが「一体感」ってやつなのか！？と感じました。

とても自然な演奏に聞こえていたと思います。

このように、

「自然に見える」こと。
「違和感なく見えたり聞こえたり」すること。

これ私たち「当たり前」だと思ってますが、凄いことなんです。

なぜ違和感なく感じるかというとですね、「はまるべきところに、全部はまっているから」なんです。

音楽を作っている人間なのでわかるのです。

例えば打ち込みでベースラインを入れるときってね、実際に鳴らしたい音は二つだったとしても、四つ音を入れたりするんです。そのうちの二つはほとんど聞こえない音。じゃあ、そのほとんど聞こえない音は無駄かっていうと、全然そうではなく、そうしたほうが本当に弾いているように聞こえるんですよ。より耳障りをよく、自然に聴こえるように、と思ってそういう工夫をチクチクするわけなんです。

まさに「神は細部に宿る」の世界。

はじめてパソコンで打ち込みをしたとき「いかにも打ち込みました」みたいになってしまうんですけどね、どうやったら自然な演奏に聞かせられるだろう・・・と気の遠くなるような作業をしていくんです。

（今は慣れっこです）

絵を描く方もそうですし、
料理もそうかもしれませんね。
演奏する方もそう。

「こういうものを作りたい」というビジョンに向かっての細かいことの積み重ねだったりします。

昔、音楽の師匠がこういってました。

「休符では休むな」と。

そう。演奏家にとっては「休符（空白）」さえ、演奏の一部。

そういった細部に神を宿らせてこそ「違和感のない」ものが出来上がるのです。

ノリを出そうと思ったら「休符」も込みで感じることが必要になってきたりもします。

神は細部に宿る。

そして細部に神が宿れば宿るほど、かちっ、かちっとはまるべきものが、はまるべきところへ収まっていくのです。

なぜこんなことを書いているかというと・・・

私たちの「生き方」もそうではないか？と思うからです。

自分らしく生きる、自分らしく自然体で生きるには何もせずに流れのままにってのも悪くないですが、自分に起こる違和感を一つ一つ大事にすること、自分の空白を大事にすること、

その細くて地味とも言える積み重ねが他人からみると「自然体で、個性のままに生きている」と映るのではないか、と思うのです。

個性的で素敵な人、エッジが効いてとんがっているキャラクターが魅力な人ってのも、個性的であろうとしているわけでもないし、とんがろうとしているわけでもないと思うのです。

ただ自分を丁寧に生きていたらそうなった、、という感じだからこそ魅力的なのではないかとおもいます。

自分らしい人生、自分らしい使命、天命に沿った生き方ってのも丁寧に、丁寧に、自分の細部を見ていくことで、はじめて「そうなる」もののように思うのです。

自然に見えるってすごいことなんですよ、っていいたかったのです。

文字通りこの世に存在する「大自然」だってそう。

全てが完璧に調和を持って機能しているけど、細部はすごいことになってる。

私たちの肉体一つ取ってもそうですよね。普通に歩けること、普通に目が見えることだって、どれだけの細部の神が活躍してくれていることでしょう。

だから私たちが自分らしく自然体で生きたい、と思ったときも同じように、たくさんの神が宿ることになるのかもしれませんね。

なーんて、思いをはせるのでした。

本日もお読みいただきましてありがとうございました。

明日発行のメルマガでは来月８月のエネルギーの流れについて書きますよ。

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