占いの光と影
さて、私は「占い師」なわけですが、一体「占い」ってなんなのか?
を整理してお伝えしていこうと思います。
「占い」の光の部分については常にうたっていますが、
今回は「占い」が引き起こす混乱といった影の部分についても
お伝えしたいと思います。
書くことは言いたいことのほんの一部のつもりだけど一気に書くので、
文としてまとまっておらず、長文です。過去最長やと思います。
あらかじめご了承ください。
ちまたで活躍されている一部プロの占い師さんや占い好きの方からの
見解が分かれる分野のことではあるのですが、出来るだけ率直に
書いてみようと思います。
樹実の中での「真実」ちゅうことで受け止めていただくと幸いです。
なぜ書きたくなったかというと世の中の「占い」に対するイメージ、
「占い」というものの打ち出し方が余りにも多種多様で、
お客様として来ていただく方が混乱してらっしゃるのを目の辺りに
していた過去があるからです。
もちろんその多種多様な打ち出し方の中から、自分にあったものを
選べればいいのですが、選ぼうとして混乱している方も多いです。
それではいわゆる「ジプシー」「依存」ということになります。
だから「占い」には、なにを求めるべきか、何を求めてはいけないのか?
混乱のモトは何か?
樹実の占いの定義はなにか?
こういうことも書いていこうと思います。
これは私の経験と考察から主張したいことなので、
ちまたの占い師さんに当てはまるかどうかは、
各自で判断してくださいね。判断しやすいように書いてみますから。
今日はほんの序章で終わるかも…。
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皆さん、占いに関してこういうイメージはありませんか?
●占いで絶対的な未来がわかる。
自分の行動がどうであれ、それに無関係に飛び越して訪れる未来がわかる、
と思っている。だから、変えようのない未来があるなら、
占い師さんに未来を教えてもらいたい。
樹実の見解:それは占いではない。予言だ~。
(確実な予言もあるかどうか疑問です)
●占いは的中率が全て。
樹実の見解:
うん。そう思われるの仕方ないです。
だって占いはそうやって世に売り出してきたわけですから。
未来予測や現状分析が不適当=その占いの技術の質は良くないってことに
なるのは当然です。占術の質の高さを表すのに「当たる占い」「当てます」
っていうのが一番インパクトのある売り文句ですからね。
当たる占い=技術が高い というのは間違ったことではないのです。
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「つべこべいわんと当てたらええねん。それが占い師やん。」
とかいう意見の方もいらっしゃるのはわかります。
でも、私は嫌だな。当てるだけの占いなんて嫌だ。
当てる事自体に問題がある訳じゃなく、的中率だけに捕らわれるというのが
問題のような気がするのです。そうすると、かえって占いから受ける恩恵を
全て受けられないのでは?と思いますし、
結果は白黒だけで割り切れるものでもない。とも思います。
複雑な事象を読み解く為にわざわざタロットを用いている
私のスタイルは、そういう考えに基づいてのことです。
(たまたまタロットのもつ性質と私が占いに求めているモノが合致した訳です。)
これらは当たらなかった時の言い訳でもなく、実際にそうだからです。
曖昧な結果は「曖昧」としか示されないですしね。
それに占い師とはいえ一人の人間過去現在の全てがわかるなんて、
宇宙や魂とかに対して傲慢です。私にはわかりません。
じゃあ、樹実の占いはなにを受けとめ、何をお伝えしようとしているのか?
占いで示されるのは「私たちが受け取っても良い情報」からの情報です。
(あ、チャネリングも同じ事だと考えています。)
しかし「受け取っても良い情報だけ」というと少ないイメージがありますが、
私にとっては膨大な量があります。
ある程度は焦点を絞って情報を具体的に導きださないと要領を得ません。
まるでインターネットの検索ソフトにキーワードを入れて検索するように
私たち占い師は壮大なデータベースから必要な情報だけをピックアップするため、
「キーワード」を打ち込みます。
その膨大な結果からその人にあったものをチョイスして言葉にするわけです。
すごく大まかな例えですがそんな感じです。大きな情報の源であるネットワーク
にアクセスし、問題や悩みに応じて情報をふるいに掛けていくという作業をするわけです。
私たちが検索できる範囲はそのパソコン本体と本体からつながれるネットワーク
に入っている情報なわけで、もしかしたら、それ以外にももっと情報源は
あるかもしれませんね。
広い宇宙の中にはデッカイ第二のパソコンとか、ネットワークとかあったり
して…。(という風に考えてます。)
でも私はそのパソコンが繋がれる範囲の情報だけでもその人の幸せになる、
役に立つ情報はあると思っています。
そんな風に、私たち占い師はその情報を人が有効に関わる為の橋渡し役に
過ぎません。
だからもし、さっき述べた、上のこの●二つのイメージを強く持ってらっ
しゃるなら…
誤解されるのを覚悟で書きます。
「樹実の占いは、そういう方達の期待に応えられません。」
だって、私は的中率だけで人を幸せ出来るとは思わないからです。
幸せになるために必要で、役に立つ情報を導き出そうとするコンセプトは
私の場合、「当てよう」と思うコンセプトと両立しません。
役に立つ情報を求め引き出してみた結果、出た未来の傾向が結果論的に
当たったということは起こるけど、それが狙いではありません。
それに、私が出会ってきた「占い依存症」の人たちは、何処かで
上の二つのイメージを持っています。持っていながら占い師さんから色々な
情報を頭に入れすぎて混乱もしているのです。
(というか今までの占い業界がそうインプットしてきた…。)
そんな状態で居ると、
「占い」にエネルギーを取られます。
「占いの結果」にエネルギーを取られるといった方が解りやすいかな?
エネルギーだけ取られて、問題は解決せず、余計な不安や焦りを作ります。
純粋で繊細な感性を持つ人ほど「はまる」ことになり「依存」に繋がり、
生産的なものはなにも得られなくなります。
また強力なイメージは持っていないけど、自分の中で占いをどう受け止めて
良いかを位置づけられない方は、重要なことほど「占い」をしない方がいいです。
的中率を重視する人同様、混乱するからです。
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なぜ、今、私がこういうことを言うかというと、
この様に混乱した方々を「電話占い師」時代にもう、それはたくさん、
たくさん見てきて、私自身の無力さも痛いほど思い知らされた過去が
あるからです。
そして「占い」に全てを依存したり、「占い」によって混乱を起こしている
人は樹実の占いの信念やテクニックがなかなか伝わらないのです。
一生懸命セッションしても半分も伝わらないのです。
もちろん私も未熟でしたが、これは占い業界が自ら作り出した「混乱」と
いわざるを得ません。
だってクライアントさんが「混乱」すればするほど、占いに依存する人は
増えます。その結果、儲かるんですから。
そんな混乱が起こっていることが嫌になり、占いでお金をいただくことに
抵抗を覚え、しばらく占い師を休業した訳です。
そして自分の信念を裏付けるため、色々学んだり考えたりして、
ようやく私も自分のコンセプトを堂々と打ち出していこうと思えるように
なりました。そして、それを必要な人の所へキチンと届けたいと思うように
なりました。
…で結局、今日のこの記事を書くのに10年以上はかかってます…。
今、思えば「占い」によって幸せになれない方というのは、
「占い」という定義が自分の中で混乱しているからだと思うのです。
混乱させられたのです。だから、どういう風に付き合って良いのか
わからない…。
これは「占い師」のアピール方法やセッション方法に問題があることが
殆どですが、お互いが自覚していない、単なる「行き違い」で起こる混乱も
少なくありません。
まあ、それも含めて占う側の責任ではありますけど…。
「占い師」側と「占われる側」が「占い」に求めるものが違うとき、
混乱が起こります。
「なんでも解決します!(A)」って看板にあったから占いを依頼したのに、
「占いは絶対じゃないのよ、未来はあなたが決めなきゃ(B)」
っていわれようものなら、そりゃもう混乱でしょ。
(A)(B)単体で見ると、それはそれで信念のある占い師さんなのかも知れませんが、
両方掲げていると混乱しますよね。
「だったら、なんであなたは占い師してんのよー」っていいたなりません?
占い師さんが全て「占い」結果を重視しなきゃいけないって思っている訳じゃ
ありません。もっと別の効果を求めている人もいますしね。
…でも「占い師」さんなんやから重視してるに決まってるやん。って思うし。
そういうイメージありますしね。
「いやん、もうややこしい!」
って思いますよね。
こういう風な占い師さんが良くて、こんなんはダメといいたいのではないのです。
それだけ占い師さんの信念やコンセプトには多様性があると言うことを
知っていただきたいのですね。
(あ、でも霊感商法や脅しだけの占い師さんは論外ですよ。絶対許せない。
というかそういう方は占い師でもないです。)
一方、私とは違い、自信をもって「あなたの未来はこうに違いありません」って
断言してくれる占い師の方がええやん!って思う方もいらっしゃるかもしれま
せん。
その確実な結果をもとに人生設計たてれるわー
、と思われるかも知れません。
そういう占いを否定はしません。
だってそれで幸せになる人がいればOKですから。
ただ、個人的にはその考えは腑に落ちませんし、心地良い考えとは思いません。
自分が心地よくなくて質の良い占いが出来るわけありません。
だから樹実のセッションでは採用していない…ということです。
占いは可能性を探るもの、創るものという趣旨が私の柱なのに「断言」したら
意味ないですやん。
ただ樹実のセッションの中でも「あなたなら出来るよ!」っていっちゃうこと
もありますが、それは個人的な愛に基づいたエールです。
でも誤解を招く恐れはあるわけですから、厳密にはいけないのかもしれません。
ただ「私には全てがわかる。」というのは私には傲慢やと思うのです。
自分の親や子供でさえ理解するのは難しいのにクライアントさんの全てが
わかるわけないですやん。ましてや確実な未来なんて。
「占い」というツールを使用してもそれは同じです。
だって、占いは、
「今の自分と自分を取り巻く宇宙、そして今の自分が持つ可能性を 知るため、
そしてそれを幸せな未来へ繋げるために宇宙が与えてくれる
情報に耳を澄ませること。そしてその情報を上手く受け取れるように伝える行為」
と考えているからです。
そして、これを一言で言うと「神託を得る」という言葉で表すこと
ができるでしょう。
だからこそ、占い師も大きな宇宙の情報源に対し、
「どういった質の情報何求めるのか」=志や信念 が重要になるのですね。
「神託を得る」ということついては私の占い師仲間のヒタチさんがブログで
筋道を立てて語ってられますので是非読んでみてください。
「占いとは『神託』を受け取ること」
http://athena22.blog.shinobi.jp/Entry/11/
まあ、「的中率」や「断言率」を求める方からすると、
そんな点では期待できそうもない占い師(樹実)もいるわけで、
かと思うと「断言」しなきゃ占い師として意味がないという信念の方も
いらっしゃる訳で…。
突き詰めるとどんな占い師だって、自分にあった方法を模索して今のスタイルを
築いているんです。その人が「これだ」という方法は本物なんですよ。
お客さんがしあわせになれば「良い」ってなるわけです。
…でも幸せになる為に「占い」したら混乱するし、何を期待したらいいの?
どう考えればいいか?
です。
一番大切なのは、占い師もクライアントさん側も「占い」を自分の中で
どう設定するか、なんです。
そして、それがちゃんと通じ合っているかどうか、です。
結構、面倒だけどそういうことなんです。
クライアントさんの占いの情報の受けとめ方としては、
沢山ある中の情報の一部とするか、唯一の絶対的な情報とするか?
(世の中に絶対はないと思う)とか心に響くところだけ採用!とかね。
要するに、占いで知ったことをどう引き受け、
自分の本音とどう付き合わせていくか?ですね。
自分の本音をすっとばしたらダメですよ。
すっとばしたら「依存」でっせ。
(過去の「占い依存の境界線」の記事を参照ください。)
私がセッションで大切にしているのもこのポイントです。
その方の本音と結果をどう擦り合わせるか?って大切にすべきです。
それに占い師側も占いに対してどう向き合っているかをちゃんと理解しやすく
アピールできていれば、いたずらにクライアントさんを混乱させることも
少なくなるし、受け手側が占いに何を求めているか解れば、セッションも
有効なものになるでしょう。
基本的には「占われる側」はお金を支払っていただくお客様なわけですから、
「占い師」側がこういうことに関して細心の注意を払わなければならないと考えています。
それが接客っちゅうやつです。(あ、ちょっと偉そうになっちゃった。)
幸い最近ではネットで誰もが発信できる時代です。
占い師さんの打ち出している信念やコンセプトなど確認することも出来ますね。
またストレートに「先生は占いをどういったものとお考えですか?」って
聞いちゃっても良いんじゃないかな。
形になった答えが用意できている人は、その内容がどうあれ信念のある方
だと思います。快く答えてくれるはず。
そして、それを聞いてその占い師さんの結果をどう受け止めるか、
決めればいいですしね。(まあ、聞きにくいでしょうが)
私の場合、占いは「未来を創るツール」「道しるべ」です。
せっかく宇宙(大いなる情報源)が教えてくれるヒントを上手く使おうって
いうのが狙いです。
だから、それだけでは「未来」が決まりません。
また占いはある技術(タロットなど)を通して得る「情報」を伝える行為でも
あります。
私の場合はなるべく情報の出所「宇宙」が知らせてくれるメッセージを
かみ砕いて、そこに価値を見いだしてお伝えしているつもりです。
自分のココロや可能性を分析し、向き合い、気づいていないなにかを知り、
そこから未来の傾向を読み解くために「情報」を求めます。
「当てる」ことが目的じゃないから、「当てます」とか言ったことないし、
頼んないと思われてもしゃあないか。と本気で思っています。
それよりもっと「占い」の別の可能性を届けたいし、
私のコンセプトが必要な人にはちゃんと行き届くように、と願って
活動しています。
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それと、もう一つ、占い師と占われる側での「行き違いポイント」があります。
占いで
(1)この会社に入社しても○○な理由があって上手くいかない。
といわれたのは「純粋な占いの結果」であるのに対し、
(2)だから入社しない方が良い。
というのは「占いの結果」ではなく「占い師」さんの意見ということです。
もちろんタロットでは「アドバイス」「対策」として行動指針を
カードに質問することもあるので「入社するな」とカードが出すこともあります。
その場合は「純粋な占いの結果」となります。
??? ここらで混乱しないですかね ???
「え、それはカードの言葉なん?占い師さんの意見?」ってね。
確かに「上手くいかない」という意味合いのカードが出ていたら
「やめとき~」と一般論的には論を進めたくなります
…がっっっっ!
原則として占い師がクライアントに伝えるべき情報は「純粋な占い結果」
な訳です。
クライアントさんが考えるため、決断するために情報を与えるのが
占い師の役目なはず…。
…とはいえ占い師も人なんで、自分がクライアントさんの立場だったら!と考え、
「入社やめときー」っていうことがあっても良いと思います。
お客さんに対しての「愛」だったらね。
だけど、「はっきり」させとかなきゃいけないんです。「占う側」がちゃんと
伝えなきゃというのが大前提だけど、占われる側の人もこの辺は確認してね。
それが「占い結果」なのか「占い師さんの価値観から出てきたアドバイス」なのかってことは…。
それに、家に帰って考えるとき混乱するでしょう。
あなたは「占いから導き出される情報」をゲットしにいった訳で、
「占い師」さんの意見を伺いにいった訳じゃないでしょう。
だから、私は「カードはこういってますよー」っていう言い方を良くします。
もちろんその上で、クライアントさんの理想や希望が一番なので、
その為に何が足りないか?何が必要か?を観る感じです。
考えるのに必要な情報を持って帰って貰わないと意味ありませんからね。
それでもどうしても自分の意見をいう場面な時は、そうと解るようにいいます。
「私だったらこうする。」って。
だって、上手くいかない可能性があってもどうしても行きたい会社なら
入社してもOKじゃないっすかねえ。
上手くいかなくなってから考えたっていいのだし。納得するまでやってみる
ってことも果敢な開運行動なんじゃないですかねえ。
だから、もしそんなことで混乱しそうになったら、その占い師さんに
「そのアドバイスの根拠はなんでしょうか?」
って聞いてみたら良いと思います。カードや命式に表されていることなら、
その旨、教えていただけるでしょう。
私の場合「先生の占い当たりますか?」
って、いわれても、
「さあ、全部のクライアントさんの追跡調査した訳ちゃうし、わかりませんわー、
それに当てようと思ってやってないからねえ。でも今はこういう方向へ行く傾向にあるよ。」
っていいます。
でも、長年していると展開されたカードがその人にとってどういう意味を
持っていたか?役に立ったのか?
という情報は不思議と集まってくるので、それはとても為になるし、
励みにもなっています。
「タロットが未来を創造する」という確信なく、商売にはしてませんので
ご安心を。(その話はまた追々)
色々、占いに関して「期待しちゃだめよー」的なことばかりを書いたので
占いに関しての評価を下げたかも知れません。
決して、私はちまたの「占い批判」をしたいわけではないのです。
「占い」によって混乱を起こしている人たちをみてきて、こりゃいかん、
と思い、それを取り巻く原因について、確信が持てたことなので言いたいだけ
なんです。
本当は「占いの持つ可能性」=光の部分を皆さんに解って欲しいだけなのです。
素晴らしい信念・テクニックをもった占い師さんも多くいらっしゃいます。
だから、もっと別のことを期待して欲しいし、
もっと有効利用していただきたいということなんです。
それに占いって「未来を当てる」んじゃなく、
それ(占い)に関わる人がその人と一緒にの「未来」を創っていく作業なんですよ。
赤字の所が一番に言いたかったことだったりして…。
だから「当てる」「当たる」ことに焦点を当てている場合じゃないんです。
あなたの選んだ占い師さんは、その瞬間から大なり小なり「あなたの人生創造」
に関わる一人になっているわけです。占いに対してどんな志と信念を持っているか?
ぐらいはわかってないと嫌じゃありませんか?
もしあなたが占いをたくさんしてもらっているのに幸せと思えないのであれば
それは、占いに関しての定義が混乱しているからではありませんか?
多くの意見をどう受けとめて良いかわからないからではありませんか?
人生の相談にのってもらう人は自分の人生創造・未来に影響を与えます。
だから良い影響を及ぼしてくれそうな、ちゃんと自分にあった信頼おける人を
選びましょう。(これは占い師に限らず)
またまた、いつかに続く…。
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