死神は白馬に乗った王子様かもしれん。【大アルカナ】
さてこのカード。
ばばーん♪
クライアントの前に出るやいなや、
みなさま、
「あちゃ~」
「ぎょっ!」
と、いう表情になりはります。
ま、ね。
絵、怖いしねぇ。
それに、死神というCardは確かに
「終末」っていう象徴があったりします。
愛想ないよね。
もちろん私たちは肉体ある人間だから
「死」というものが
怖いのかもしれない。
でも、死という「ピリオド」がないと変化も再誕生もないですよね。
しかし、しかーし、人間は本能で変化を怖がります。
現状維持をしちゃう生き物です。
(この辺は色々な潜在意識の本に書いてあります)
つまり、死神が怖いちゅうことは、
良い悪いに関わらず、変化が怖いんかもしれないですよね。
人間だし-。
今が変わっていくのが怖いし、
今を失うのが怖いってな訳ですね。
人間である限り、生まれたときから死に向かっているので、
初期設定に、「変化を恐れる」
って、インプットされているといわれます。
そして、そういう恐れが、
自分の安全を作ってくれたものでもあるんだよね。
変化を恐れる気持ちが悪いわけじゃないんだよね。
人として自然な反応です。
でも、自分がいざ、
「新しい一歩を踏み出したい!」
てな時は、
この「終末」「変化」を
違った視点で見ることが必要なんですね。
そこで、死神ちゃんのカードが役にたつんだよなあ。
なまじ「こわーい!」って印象を持たれちゃうカードなので
「終わり」=怖いっていうところにだけフォーカスされがちですが、
実は「終末」「変化」というものを色々な方向から見せてくれるカードなのです。
そして、気づきを与えてくれます。
実はこのカード、
登場人物の「死神的立場」でいうと
彼に悪気はありません。
お役目にのっとって行進しているだけです。
「終わり」に悪気はないし、
「ネガティブ」なことっていう価値観もないのですね。
このカードに吹き出し付けるとオモロイですよ。
色々イメージ出来ますよね。
死神「いやあ、オレ、終わらせるっていうのが役目だしさあ・・・苦笑。」
人間「いや、そういっても今こられても困りますっ!」
死神「いやあ、オレ、そういう情状酌量とかあ。。。
判断基準がないので、ほんま、お役目なんですわ。」
人間「そうはいっても、ちょっと、
あなたのしたことを見てくださいよっ!
ひどいじゃないですかっ!」
死神「ううーーん。困ったなあ。何がひどいとか、
良いとかわかんないんです。ほら日は昇るし、
日は沈むっていうしね・・・
沈むの悪いですか?登るの悪いですか?
それにぃ、新しい物を生み出したいってのが、
あなた達、人類なんじゃ・・・?」
人間「むぅう・・・・」
なーんてね。
(これが正しい解説ではありませんが、
こんな感じもアリだと思っています。)
なにがいいたいかといいますと、
「終末」「もう終わり」は「絶望」ではないということなのです。
もちろん「絶望」な場合もあります。
どちらかだけを見ないでね。
ってことなんですね。
どっちもありだよー。ってことなんです。
自分が何か新しいことにチャレンジしたいときって
「変化」の時ですよね。
慣れ親しんだものとの別れもあるかもしれないし、
価値観を変えていかないといけないときもあるでしょうね。
でも、どの時代も、
どんな人にも、
どんな人生にも
この「死神」をどう活かすか?
どう捉えるか?
どこを見ていくか?
でめっちゃ発展していくものがあるんだと思いますし、
誕生するものもあるんだと思います。
死神の後ろには「光」が見えます。
河も見えます。
何を見ていきますか?ってことが問われます。
光を見るのか、
流れゆくものを見るのか?
それに骸骨が象徴するものって、怖いものじゃありませんのよ。
辞典によりますとね・・・
『骨とは、不壊の生命原理、~中略~骨を壊せば復活を妨げることができるとしばしば考えられている』(世界シンボル事典、三省堂)
だそうです。マニアックな本ですいません。
つまり、骸骨である死に神は物事の「あるがまま」な姿なんですよね。
飾りも何にもない。本質だけ。
もっと簡単に言うと「自然の原理」
それにみんなが怖がるのは「死神」のカードは、「肉体的な死」に結びつけちゃうからですね。
象徴的な「死」を考えるなら、
このカードは、
変化していく、
リニューアルする、
再生する、
つまり、ピリオドの先にあるものありき・・・
そんな「死」のカードなんです。
変化の前にあるのは「ピリオド」なんですね。
さあ、ピリオドを指さして、突っつきながら、そこにとどまるか?
朝日になるか・・・
そこが問題だー。。。なのです。
どっちにしてもウエイト版の死神が乗っているのは
白馬であります。
白馬ですよ、白馬っ!
あんた王子様かっ!?
ですよね。
うん。
そして、彼は文字通り白馬に乗った王子様になる可能性だってあるってことです。
そんな楽しいタロット、もっとお伝えしたいと思います。
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